今日は、蓄電池導入までのブログの最終回として、蓄電池を設置してから3か月経った今、蓄電池をつけてよかったと感じた点を書きたいと思います。蓄電池を検討中のご家庭やそもそも蓄電池ってどうなの?ということを体験談として聞きたいという方々にお届けします。我が家に設置したおすすめの蓄電池もご紹介します。
蓄電池を設置して率直に一言よかったなと思っています。
今回のブログを読むと、蓄電池を設置した後の電気代の節約実績と率直な感想が聞けるワン。後悔しないように、事前に節電効果のシミュレーションも製品選びもしっかりやったので、蓄電池稼働後もその活躍ぶりにとても満足しているワン。
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※以下のリンク先のニュース(テレ朝news(2024/7/16))の中で取材をされている会社さんのサービスです。
蓄電池をつけてよかったと感じた理由
電気代を節約できた
具体的には、
まず一番大きく実感できたことは、電気代を節約できたことです。蓄電池は今年(2023年)7月に設置しましたが、電気代(8月支払い、9月支払い)を設置前後の3年分で比較してみると、以下のようになりました。
8月分支払い (7/11~8/10) | 9月分支払い (8/11~9/10) | (参考)発電量 (支払い期間ベースではなく実際の月ベース) | |
おととし(2021年) | 12,964円 (買電:661kWh) | 16,188円 (買電:643 kWh) | 7月:約600 kWh 8月:約600 kWh |
昨年(2022年) | 14,805円 (買電:559kWh) | 14,236円 (買電:493kWh) | 7月:約650 kWh 8月:約600 kWh |
今年(2023年) | 5,814円 (買電:247kWh) | 8,077円 (買電:342kWh) | 7月:761 kWh 8月:795 kWh |
※蓄電池の蓄電容量:12.8kWh(実効容量:11.9kWh)、太陽光パネル設置容量:6.3kWです。
※売電分(1kWh=8.5円)を差し引いた実質的な電気代です。
※昨年及びおととしは蓄電池は無く東京電力の「再エネおあずかりプラン」に加入した状態で、今年は蓄電池を設置し当プランを解約した状態です。
蓄電池を設置した今年の夏は、電気料金が値上がりしたにもかかわらず、電気代(買電量)を大きく削減できていました。
上記の今年8月分、9月分支払いについては、「燃料費調整額」及び「国の特別措置による値引き」での減額がとても大きく、また、今年の夏は天候が良く発電量が多かったということもありましたが、それらの要因を差し引いたとしても、蓄電池導入の効果は大きいと実感しました。
これまでに書いた記事の復習になりますが、蓄電池の大きな役割の一つは『電力の「自家消費」を増やし、その結果として、電力会社から買う電力を減らす』ことです(以下「イメージ図」)。我が家でも太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)期間の10年が経過し「売電」単価は大きく下がりましたが、蓄電池のおかげで(「売電量」が減った代わりに)「(単価が高い)電力会社から買う電力」を大きく減らすことができたため、電気代を大幅に削減することができました。
<図解>蓄電池を使った場合の電力の代表的な利用イメージ
<図解>太陽光発電だけ(蓄電池なし)の時の電力の利用イメージ
予期せぬ停電の発生に備えた安心感を確保できた
〇予期せぬ停電時に電気を使うことができるという安心感を得ることができました。何の準備もない状態でいきなり停電が来ると困ってしまうものです。蓄電池に少しでも電力があれば、太陽光発電していない夜間に停電があったとしても、しばらくは電気を使うことができ、その間にいろいろと対応できます(例えば、蓄電池の電力が残っているうちに照明を付けて停電が長引くことを想定した諸々の準備をしたり、取り急ぎお風呂を沸かしたりしておくなど・・・)。
〇「全負荷型でハイブリッド型」の蓄電池ですので、停電が起きた際も家中の全部の電化製品が使え、手動の操作も何もすることなく蓄電池の電力を使うことができます。停電時に「全自動で何もしなくていい」ので、いざという時に操作が分からずあたふたするようなこともありません。これは大変ありがたいことです。
※以下の「スマートブルー株式会社」の「エネマネX」サイトに、「災害時の太陽光発電と蓄電池の役割」や「過去に自然災害によって長期停電が発生した事例」や「停電時における太陽光発電や蓄電池の使い方や注意点」をまとめた記事があり、災害時の備えとして太陽光発電や蓄電池を検討する上で参考になります。
節電意識が高まった
蓄電池を設置して、節電意識が高まりました。蓄電池を設置したことで、どれだけ電力会社からの買電を抑えられるかといったことへの関心が出てきました。昼間(8時~22時)の買電は、80 kWhを超すと電気料金の単価が一気に上がってしまう(33.98円 → 41.96円)ため、「単価が高い昼間の買電を毎月80 kWhまでに抑えられるか」、別の言い方をすると、「蓄電池の放電で日々22時まで電力をまかなえたか」ということを目標にして、室内モニターを日々チェックしています。
リビングルームの壁に付けている室内モニターで、発電量や蓄電量や電力消費量を見るのがクセになったなあ。消費電力が多いなって気付いたら、何か無駄に電気を使っていないか、家の中をチェックしています!
世の中の流れに貢献する対応ができた
さらに挙げるとすれば、世の中の流れ(脱炭素・カーボンニュートラル)に向けて、我が家でも少しは貢献できたと思えたことも、よかったことの一つです。
住友電工の蓄電池「POWER DEPO® H」(パワーデポH)を使った感想
我が家の電気の使用状況やニーズに合っていた
以前のブログでもお伝えしましたが、「全負荷型でハイブリッド型」の数ある製品の中でも、蓄電容量が大きめで、我が家の余剰電力や電力消費量に見合った十分な蓄電容量があるため、電気代の節約の面でも、停電時において十分な電力を確保するという面でも、我が家のニーズにちょうど合っていました。
太陽光入力も最大8.8kWと大きいため、我が家の太陽光パネル設置容量(6.3kW)には十分です。
気象連動AI機能が大変便利であった
夜間充電量を天気予報などによって自動で調節してくれる「気象連動 AI」機能は大変便利でした。夜間の充電量が日々調節されることで電気代の節約につながりました。
夜間充電をどれくらい行っているのかを毎朝チェックしてきましたが、天気予報がいい日は「夜間の充電はせず」、一方で天気予報が良くない日は「必要と判断した分量だけ夜間に充電」という具合に、AIが妥当と思われる夜間充電を自動で行ってくれます。「妥当」というのは、我が家が天気予報を見て「これくらいの充電が必要なのでは。」と思ったのと同程度の充電をちゃんとAIがやってくれているということです。
天気予報が良いのに(太陽光発電が期待できるのに)夜間にたくさん買電して充電してしまう、といったようなことはほぼありませんでした。天気予報が良い日は夜間に全く充電しないという判断もしっかりしてくれているので、無駄なく(余計な買電をあまりすることなく)蓄電池の充放電を行うことができています。
気象連動AI機能は、取扱説明書によれば「天気予報と、過去の発電や消費電⼒の実績に基づき、毎⽇最適な蓄電量を AI が予測し、夜間の充電電⼒量を⾃動で設定する」とあります。「過去の発電や消費電⼒」というデータをAIがどのように使っているのか、細かい仕様は分かりませんが、「天気予報」に応じて夜間充電量をしっかりコントロールしてくれるだけでもありがたいことです。我が家が自分で判断して手動で日々設定を変えるのは面倒ですし、自分の判断が間違ったら悔しい・・・ということもあるので、AIに任せておけるのは何よりです。
外観がスッキリしている印象を受けた
壁付け部材が一切無いため、外観が大変スッキリした印象でした。
以下の写真が我が家の蓄電池です。箱1つでシンプルです。
※その他、我が家は東京ですので気にする必要はありませんが、寒冷地であっても-20°まで充放電可能な仕様といった特長があります。
これがあったら嬉しい!こと
〇「緊急充電モード」については、エリアをもう少し細かく設定できるといいかなと思いました。東京都あれば、「23区東部」、「23区西部」、「多摩北部」・・・のように。気象警報は、東京都全体ではなく一部エリアに局所的に出る場合もあるからです。
〇室内モニターで見られるデータ項目は、「蓄電残量(%)」、「発電」、「消費」、「売電」、「買電」、「充電」、「放電」です。それらの累計量は、リアルタイムでなくても、履歴データとして、「年」、「月」、「日」毎のデータをモニターで見られます。
ただ、「1時間毎」のデータまでは見られないので、「いつの時間帯にどれくらいの発電があって、いつの時間帯にどれくらい充電されたか」などといったことが事後的に確認できません。知りたい場合は、リアルタイムでモニターを確認していなくてはなりませんので、夜中の状況は(寝ているので)今まであまり確認できたことがありません。
履歴データとして「1時間毎」のデータを保持すると多量のデータになってしまうので表示しないようにしているのかもしれませんが、せめて直近1週間のデータでも「1時間毎」のデータが見られるといいと思いました。見られることにより、(特に節電意識の高い人が)日々の生活で家電製品を使う時間帯を考え直したり、状況に応じて充電時間帯設定を変更したりすることに役立つと思いました。
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2024.10.20追記(↓)…2024年10月に住友電工の蓄電池の「スマホモニター」サービスが始まり、「1時間毎」のデータをグラフで見られるようになりました。
参考記事:「住友電工の蓄電池の「スマホモニター」サービス開始について ~「1時間毎」データから分かること~」
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〇(これは蓄電池システムの仕組みとして実現不可能なのかもしれませんが、)「充電」は「充電」でも「買電による充電」なのか「太陽光発電による充電」なのかモニター上で区別ができないので、もしデータ上区別できるのであれば参考になると思いました。
同様に、「消費」は「消費」でも、「太陽光パネルで発電した電力をリアルタイムで使用する消費(自家消費)」なのか、「蓄電池に貯めた電力を放電して使用する消費(自家消費)」なのか、「電力会社から購入した電力を自分の家の家電などにリアルタイムで使用する消費」なのかといったことを区別できるとやはり参考になると思いました。
〇データをパソコンやスマフォに、csvファイルやExcelファイルでダウンロードできるサービスもあれば、これも(特に節電意識の高い人が)電気の使い方を分析したり、その結果に基づいて電気の使い方を見直す場合などに役立つかなと思いました 。
⇒いろいろ感想を書きましたが、特に蓄電池の出力や蓄電容量など本質的な機能が充実した製品で、とても満足しています(あまり細かい付加的なサービス面にこだわるべきではないかもしれません)。
稼働開始以降、これまで何の問題もなく稼働しています。
念願の蓄電池を設置し、その活躍ぶりに大変満足しています!
総まとめ
〇蓄電池は、「経済効果」(電気代の節約効果)だけを考えると、設置費用が高く、なかなか元を取ることができないので、導入を躊躇してしまいますが、
・「停電時対策」(災害時に備えた保険のようなもの。安心感の確保)
・「エコへの貢献」(世の中の脱炭素・カーボンニュートラルの流れに貢献する。)
といった面もあるので、ご家庭それぞれのニーズや価値観を踏まえ、補助金の活用もあわせて検討するのが望ましいと考えます。
〇卒FITの多くのご家庭においては、FIT期間の10年間で太陽光パネルの設置費用の元を取り、なおかつ引き続き太陽光パネルはあるわけですから、『新たに設置する「蓄電池」の費用を「太陽光発電と蓄電池の両方の効果」で回収できる』という面で、アドバンテージがあると思います(卒FITで売電単価が大きく下がった一方で、ここ最近で電気料金が高騰したことを踏まえるとなおさらです)。
〇蓄電池は、家電量販店、ホームセンター、ハウスメーカーなどで取り扱っているほか、我が家のようにインターネット上で販売を行っている業者さんに個別にお願いする方法、さらに、一括見積り比較サイト(↓)を利用し一度で複数社に見積り依頼する方法などもあります。
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「複数社への見積りに手間をかけたくない」、「信頼や実績のある販売業者さんを一から自分で探すことは大変」と思っているご家庭にとって便利なサービス
〇蓄電池設置までのブログを書いてきましたが、 今後は、蓄電池設置後の稼働状況(発電、充電、放電、買電・・・)の実績やその中で気付いたことなどを書いていきたいと思います。