蓄電池の1日の動き(「曇りの日」(秋の時期)の実例編)

蓄電池の稼働実績
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以前のブログでは、「夏の天気が良い日」、そして「秋の天気が良い日」の1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」について書きましたが、今回は、「曇りの日」(秋の時期)を1日選んで、その日1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」の実例を書きたいと思います。

今回のブログを読むと、曇りの日(秋の時期)の1日の蓄電池の動きが分かるワン。

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「曇りの日」(秋の時期)の蓄電池の1日の動きと電気の使用状況

前提

〇我が家の蓄電池の蓄電容量は12.8kWh(実効容量:11.9kWh)、太陽光パネル設置容量は6.3kWです。

(我が家の蓄電池の活躍ぶりは以前のブログ(「蓄電池設置後の感想 ~蓄電池をつけてよかったと感じた点~」)をご参照ください。

〇我が家の蓄電池の運転モード設定は、「グリーンモード」かつ「気象連動AI機能」(※)です。充電タイマー設定(買電による充電開始/停止時刻を設定)は、「3時~8時」としています。

(※)「気象連動 AI機能」とは、「蓄電池の設置場所の天気予報と、過去の発電実績、過去の消費電⼒の実績に基づき、毎⽇最適な蓄電量をAIが予測し、夜間の買電による充電電⼒量を⾃動で設定する機能」です。今回のブログでは、この「気象連動AI機能」がうまく役割を果たしているかどうかという点も見ていきたいと思います。

(運転モードについては以前のブログ「蓄電池の運転モードと各種設定」をご参照ください。)

〇以下2点、注意点となります。

・我が家の蓄電池の室内モニターで表示される履歴データは「日毎」のデータはありますが、「1時間毎」のデータはないため、自分自身で時々リアルタイムで室内モニターを見て記録しておいたデータでまとめます。ですので、大まかな動きとなります。

・室内モニター画面で一項目ずつ確認したため、「発電」、「消費」、「充電」、「放電」・・・などの各項目を確認したタイミングはそれぞれ数十秒程度ずつズレています。ですので、仮に各項目を全く同タイミングで確認できた場合の値とは多少異なっています。

実例

曇りの日」(秋の時期)の蓄電池の1日の動きと電気の使用状況を11月6日(月曜日)の実例で見ていきます。

概要

・実例として採用した日:11月6日(月曜日) 

・実際の天気:曇り(日照時間:2.2時間)(※) (当日5時の気象庁天気予報も曇りでした。)

(※)日照時間は、気象庁のホームページから住まいの地域のデータを確認しました。11月の晴れた日の日照時間はだいたい「9時間」台ですので、この日の「2.2時間」は、晴れた日の約4分の1ということになります。

当日1日合計のデータ(11/6)

・当日の太陽光発電、蓄電池の稼働状況、及び、電気の使用状況は以下のとおり(当日1日合計)。

発電売電買電消費充電放電
15.9kWh0 kWh5.8 kWh16.9kWh7.8 kWh7 kWh

時系列にした1日の中での「蓄電池の動き」、「電気の使用状況」

最初に少し補足です。

・室内モニターで表示される「蓄電量」は「kWh」の数字ではなく、「割合(%)」のデータとなっています。我が家の蓄電池の実効容量は11.9kWhですので、例えば、その「10%」は約1.2kWhということになります。自分で計算して「割合(%)」を「kWh」に換算した数字も記載しました。

・以下に記した「発電」、「売電」、「買電」、「消費」、「充電」、「放電」は、当日の積算量ではなく、その瞬間の大きさ(kW)を示します。

・以下のカッコ(【 】)内は、特筆すべき状況です。

では、時系列で追っていきます。

前夜(22:23)の蓄電量:50%(約6.0kWh)

(消費:1.7kW、放電:1.6kW)

【この時間には50%の蓄電量がありました。翌朝(5:56)の蓄電量は27%でした。

朝(5:56)の蓄電量:27%(約3.2kWh)

(充電:0.5kW、買電:1.3kW、消費:0.7kW)

「買電」による蓄電池への「充電」中でした。

朝(6:55)の蓄電量:27%(約3.2kWh)

(蓄電池は「待機中」状態、消費:0.6kW、発電:0.1kW、買電:0.6kW)

【5:56には「買電」により蓄電池に「充電」していましたが、この時点では、蓄電池は「待機中」状態となり「充電」も「放電」もしていませんでした。朝の家事などで「消費」が発生していましたが、「買電」でまかなっていました。】

午前中(8:01)の蓄電量:26%(約3.1kWh)

(消費:0.7kW、発電:0.5kW、放電:0.2kW)

【「発電」し始めましたが、まだ「消費」が「発電」を上回っていました。6:55は「消費」を「買電」でまかなっていましたが、8:01には蓄電池からの「放電」でまかなっていました

午前中(8:44)の蓄電量:29%(約3.5kWh)

(消費:0.7kW、発電:2.1kW、買電:0.1kW、充電:1.0kW)

【「発電」が「消費」を上回ったので、太陽光発電による「充電」が始まりました。】

(午前中は日差しが出たり隠れたりしていました。)

昼間(12:00)の蓄電量:74%(約8.8kWh)

(消費:0.7kW、発電:2.3kW、買電:0.1kW、充電:1.2kW)

「充電」が続いています。】

(午後は午前中よりも日差しが減り、本来の曇りっぽくなりました。)

昼間(14:21)の蓄電量:89%(約10.6kWh)

(蓄電池は「待機中」状態、消費:0.8kW、発電:1.1kW、買電:0.2kW)

【「発電」が減り「消費」の量に近づいてきたため、蓄電池は「待機中」状態(「充電」も「放電」もしていない状態)となりました

昼間(15:28)の蓄電量:89%(約10.6kWh)

(消費:0.7kW、発電:0.2kW、放電:0.4kW)

【「発電」が「消費」を下回ったので、「放電」が始まりました。】

夜(21:46)の蓄電量:55%(約6.5kWh)

(消費:0.5kW、発電:0.0kW、放電:0.4kW)

「放電」が続いています。

翌朝(6:01)の蓄電量:40%(約4.8kWh)

(消費:1.8kW、発電:0.0kW、放電:1.6kW)

【朝になっても40%の蓄電量が残っていました。引き続き「放電」を続けていました。】

<(参考)室内モニターの実際の画面の一例>朝(6:55)の画面を例として載せます。)

これより前の時間は「買電」により蓄電池に「充電」していましたが、この時点では、蓄電池は「待機中」状態となり「充電」も「放電」もしていませんでした。この時の「消費」は「買電」によりまかなっていました。

分かったこと

〇天気予報が「曇り」であったため、「気象連動AI機能」の判断で、夜間に「買電」による蓄電池への「充電」が行われていました。

(これまでの実績(今年夏~秋)で見ると、天気予報が「晴れ」の場合は、夜間に「買電」による蓄電池への「充電」は行われていませんでした。「晴れ」の場合は、日中の「太陽光発電」による「充電」だけで十分蓄電容量を満たすことができたからです。)

〇この日(曇り(秋の時期))は、夜間の「買電」による蓄電池への「充電」は、朝の時点で蓄電量「27%」まで行われました。

〇天気予報(朝5時の気象庁発表)は「曇り」でした。実際も曇りでしたが、午前中は雲の間から時折日差しが出るような天気でした。「太陽光発電」による「充電」で蓄電量は14時過ぎに「89%」まで(この日の最大)達しました。

〇「曇り」でも、雲の隙間から日差しが出ている「明るい曇り」であれば、感触として、晴れの日の半分くらいは発電してくれるようなので、「太陽光発電」による「充電」でも、そこそこの量まで(満タンにはなりませんが)蓄電量を貯められるということが分かりました。

〇この日(曇り(秋の時期))は、さすがに「売電」はゼロでした(晴れた日は日中に蓄電池が満タンになり、太陽光発電の余った電力は「売電」されます)。

〇この日(曇り(秋の時期))は、晴れた日よりも蓄電池からの「放電」開始が早い時間(15時台前半)となりましたが、翌朝まで「放電」で電力をまかなうことができていました。

〇この日(曇り(秋の時期))の「買電」は、「蓄電池への充電のための買電」(少々)と「朝(8時頃まで)の消費をまかなうための買電」(少々)で済みました。

〇翌朝(6:01)になっても蓄電量が40%残っていたことを踏まえると、結果的には夜間の「買電」による蓄電池への「充電」(27%まで行われた)は必要なかったかもしれません(←AI判断による自動的な動作の結果ですが、AIに100%完璧な結果を求めるのは無理があること、もちろん承知しています)。

〇今は11月ですが、12月になるともっと日が短くなりますし、暖房器具を使い始め電気の消費も増えるので、同じ「曇り」でも今回の結果とは違ってくるかもしれません(「太陽光発電」による「充電」ももっと少なくなって、「消費」量はもっと多くなると予想されます)。同じ「曇り」でも春夏秋冬で結果(AI判断による『夜間の「買電」による蓄電池への「充電」』など)は変わってくることが予想されます(「天気が良い日」については、春夏秋冬すべて、それぞれの結果を見て、違いをブログにまとめる予定です(※))。

2024.1.14追記→(※)「夏の天気が良い日」のブログ「秋の天気が良い日」のブログ「冬の天気が良い日」のブログをご参照ください。

〇また、一言で「曇り」と言っても、雲の隙間から日差しが出ている「明るい曇り」もあれば、今にも雨が降り出しそうな「暗い曇り」もあるので、夜間の「買電」による蓄電池への「充電」をどこまで行ったらよいかというのは、単純に「曇り」という情報だけではAIの判断としても難しいのだと思います(「晴れ」とか「雨」とかはっきりしていた方がAIも判断が楽なのではないでしょうか)。

曇りは曇りでも、たまに日差しが出るのか、まったく日差しが出ないのかによって、発電量もけっこう変わってくるので、結果的にAIの判断があまりよくなかったとしても仕方がないって思うよ。

〇今後も、天気予報が「曇り」の時に、夜間の「買電」による蓄電池への「充電」がどの程度行われるのか(日によって、30%まで充電されることもあれば、50%だとか、80%だとか、その時々の状況に応じて充電量も変わってくるのか、見ていこうと思っています。

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以下2023.11.15追記)

<実例データ追加>その後の「曇りの日」(秋の時期)における蓄電池の1日の動きと電気の使用状況

その後、「曇り」の日が何日かありましたので、データをまとめてみました。11月10日(金)から11月12日(日)までの3日分のデータです。いずれの日も上記実例11月6日(月)の「曇り」よりも「もっと曇りっぽい曇り」でした(11月6日(月)は時折日差しが出るような天気でしたが、この3日間は、ほぼ日が差しませんでした)。

3日間それぞれの当日の太陽光発電、蓄電池の稼働状況、電気の使用状況、及び、所感は以下のとおりです(データは当日1日合計の値です)。

AI判断は本来は前日に発表された天気予報に基づいて行われていると思われますが、その発表内容を控えていなかったため、以下は当日発表された天気予報を記載しています。

〇11月10日(金) 気象庁天気予報:「雨時々止む」(当日11時予報)

(日照時間実績:0.4時間、降水量実績:2.5mm)

当日1日合計のデータ(11/10)

発電売電買電消費充電放電
4.6 kWh0 kWh11 kWh18.3 kWh5.4 kWh10.8 kWh

□朝(6:31)の蓄電量:99%(約11.8kWh)で待機中

          

□夜(21:56)の蓄電量:35%(約4.2kWh)で放電中

所感>

夜間の「買電」による蓄電池への「充電」は「99%」まで行われました。天気予報が悪かったため、AI判断により、ほぼ満タンになるまで「充電」が行われたと思われます。

この日結果として太陽光による発電量は少なかったのですが、朝の時点で蓄電量は「99%」ありましたので、当日22時頃時点でも蓄電量は「35%」残っていました。

8時から22時までの電気料金単価は高いため、22時まで蓄電池からの放電で電気をまかなえることができ、望ましい結果となりました。

〇11月11日(土) 気象庁天気予報:「晴れ後曇り」(当日8時予報)

(日照時間実績:0時間、降水量実績:0mm)

当日1日合計のデータ(11/11)

発電売電買電消費充電放電
4.5 kWh0 kWh14.8 kWh17.3 kWh5 kWh5.6 kWh

□朝(7:42)の蓄電量:45%(約5.4kWh)で待機中

          

□夜(18:52)の蓄電量:10%(約1.2kWh)で待機中

所感>

夜間の「買電」による蓄電池への「充電」は「45%」まで行われました。天気予報は、当日の8時の予報では「晴れ後曇り」でした。悪い天気予報ではなかったため、AI判断としても、「充電」は「45%」までに留めたのではないかと思われます。

ただし、実際の天気はあまり良くなく、この日は日差しが無く太陽光による発電量も少なかったです。朝の時点で蓄電量は「45%」しかありませんでしたので、当日18時50分頃時点で、すでに蓄電量は「10%」まで減ってしまいました。

8時から22時までの電気料金単価は高いのですが、22時まで蓄電池からの放電で電気をまかなうことができず、3時間以上高い単価の電力を買電することになりました。天気予報と実際の天気にギャップがあったので仕方ないのかな(当然の動きかな)と思いました。

〇11月12日(日) 気象庁天気予報:「曇り一時雨」(当日7時予報)

(日照時間実績:0時間、降水量実績:0mm)

当日1日合計のデータ(11/12)

発電売電買電消費充電放電
4 kWh0 kWh19.9 kWh21.1 kWh6.9 kWh6.7 kWh

□朝(6:55)の蓄電量:64%(約7.6kWh)で待機中

          

□夜(19:08)の蓄電量:10%(約1.2kWh)で待機中

所感>

夜間の「買電」による蓄電池への「充電」は「64%」まで行われました。天気予報は、当日の7時の予報では「曇り一時雨」でした。前日11日(土)の「晴れ後曇り」の予報よりは悪い予報でしたので、夜間の「充電」は前日の「45%」より多めの「64%」になったのかなと思われます。

この日も実際の天気は良くなく、日差しが無く太陽光による発電量も少なかったです。朝の時点で蓄電量は「64%」という量でしたが、当日19時10分頃時点で、すでに蓄電量は「10%」まで減ってしまいました。

8時から22時までの電気料金単価は高いのですが、22時まで蓄電池からの放電で電気をまかなうことができず、3時間近く高い単価の電力を買電することになりました。この日は天気予報と実際の天気にギャップがあったというわけではありませんが、日曜日ということもあり、家族が多く家にいたため、電気の消費量も平日に比べると多く蓄電量が減るスピードも速かったものと思われます。

雨の日」の動きについても、今後実例をまとめたいと思います。

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