前回のブログでは、「夏の天気が良い日」の1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」について書きましたが、今日は、秋(10月)の天気が良かった日を1日選んで、その日1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」の実例を書きたいと思います。
今回のブログを読むと、秋の天気が良い日の1日の蓄電池の動きが分かるワン。
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「秋の天気が良い日」の蓄電池の1日の動きと電気の使用状況
前提
〇我が家の蓄電池の蓄電容量は12.8kWh(実効容量:11.9kWh)、太陽光パネル設置容量は6.3kWです。
(我が家の蓄電池の活躍ぶりは以前のブログ(「蓄電池設置後の感想 ~蓄電池をつけてよかったと感じた点~」)をご参照ください。)
〇我が家の蓄電池の運転モード設定は、「グリーンモード」かつ「気象連動AI機能」(※)です。充電タイマー設定(買電による充電開始/停止時刻を設定)は、「3時~8時」としています。
(※)「気象連動 AI機能」とは、「蓄電池の設置場所の天気予報と、過去の発電実績、過去の消費電⼒の実績に基づき、毎⽇最適な蓄電量をAIが予測し、夜間の買電による充電電⼒量を⾃動で設定する機能」です。今回のブログでは、この「気象連動AI機能」がうまく役割を果たしているかどうかという点も見ていきたいと思います。
(運転モードについては以前のブログ「蓄電池の運転モードと各種設定」をご参照ください。)
〇以下2点、注意点となります。
・我が家の蓄電池の室内モニターで表示される履歴データは「日毎」のデータはありますが、「1時間毎」のデータはないため、自分自身で時々リアルタイムで室内モニターを見て記録しておいたデータでまとめます。ですので、大まかな動きとなります。
・室内モニター画面で一項目ずつ確認したため、「発電」、「消費」、「充電」、「放電」・・・などの各項目を確認したタイミングはそれぞれ数十秒程度ずつズレています。ですので、仮に各項目を全く同タイミングで確認できた場合の値とは多少異なっています。
実例
「秋の天気が良い日」の蓄電池の1日の典型的な動きと電気の使用状況を10月27日(金曜日)の実例で見ていきます。
概要
・実例として採用した日:10月27日(金曜日)
・天気:晴れ(日照時間:9時間、最高気温:23.5℃)(※)
(※)日照時間、最高気温は、気象庁のホームページから住まいの地域のデータを確認
・当日の太陽光発電、蓄電池の稼働状況、及び、電気の使用状況は以下のとおり(当日1日合計)。
発電 | 売電 | 買電 | 消費 | 充電 | 放電 |
26.3kWh | 13.8kWh | 2.6kWh | 12.8kWh | 5.2kWh | 7.0kWh |
時系列にした1日の中での「蓄電池の動き」、「電気の使用状況」
最初に少し補足です。
・室内モニターで表示される「蓄電量」は「kWh」の数字ではなく、「割合(%)」のデータとなっています。我が家の蓄電池の実効容量は11.9kWhですので、例えば、その「10%」は約1.2kWhということになります。自分で計算して「割合(%)」を「kWh」に換算した数字も記載しました。
・以下に記した「発電」、「売電」、「買電」、「消費」、「充電」、「放電」は、当日の積算量ではなく、その瞬間の大きさ(kW)を示します。
・以下のカッコ(【 】)内は、特筆すべき状況です。
では、時系列で追っていきます。
□前夜(22:41)の蓄電量:78%(約9.3kWh)
(消費:0.2kW、放電:0.1kW)
【この時間には78%の蓄電量がありました。秋は夜中にたくさんの電気を使うことはない(特にエアコン(我が家は最大4台)を使わないことが大きい)ので、朝になってもかなりの蓄電量(62%)が残っていました。】
↓
□朝(7:05)の蓄電量:62%(約7.4kWh)
(消費:0.6kW、発電:1.7kW、売電:0.6kW)
【この時間にはすでに太陽光発電していました。家庭(家電製品など)の電力として利用された以外の余った電力は、蓄電池への「充電」に使われるのではなく、「売電」されていました。】
↓
□朝(10:15)の蓄電量:100%(約11.9kWh)
(消費:0.4kW、発電:4.2kW、売電:3.6kW)
【朝7:05時点では「売電」されていましたが、その後、太陽光発電の余った電力は、「売電」されるのではなく、蓄電池への「充電」に使われるようになり、早くも10:15で室内モニターを確認した時点では蓄電量100%まで達していました。100%に達してからは「充電」から再び「売電」になりました。】
↓
□昼間(12:13)の蓄電量:100%(約11.9kWh)
(消費:0.5kW、発電:4.1kW、売電:3.5kW)
【「売電」が続いています。】
↓
□夕方(15:52)の蓄電量:99%(11.8kWh)
(消費:0.3kW、発電:0.1kW、放電:0.1kW)
【「発電」が「消費」を下回ったので、「放電」が始まっていました。】
↓
□夜(22:18)の蓄電量:72%(約8.6kWh)
(消費:0.6kW、発電:0.0kW、放電:0.5kW)
【「放電」が続いています。】
↓
□翌朝(6:14)の蓄電量:40%(約4.8kWh)
(消費:0.8kW、発電:0.0kW、放電:0.6kW)
【朝になってもかなりの蓄電量(40%)が残っていました。夏のように朝までに蓄電量が底を突くことはなく、朝になっても引き続き「放電」を続けていました。】
<(参考)室内モニターの実際の画面の一例>(朝(10:15)の画面を例として載せます。)
秋は、朝の時点で蓄電池にある程度の蓄電量が残っていることが多く、また、エアコンを使用しないことから電力消費量も多くないため、天気が良い日は、太陽光発電による充電で午前中に蓄電量が100%に達することもあります。
分かったこと
〇秋の晴れた日は、発電量は(夏の晴れた日にはやや劣るが)多く、また夏のようにエアコン(我が家は最大4台)を使用することもないので電力消費量が夏と比べかなり少なくなりました。
〇秋は夜中もエアコンを使うことがないので、夜中の電力消費量が少なく、そのため朝まで蓄電量が底を突くことなく、朝になっても蓄電池からの放電により電気をまかなうことができています。
〇秋は(買電による夜間充電をしなくても)蓄電量が底を突いていない余裕のある状況からスタートする日が多く、その場合は、太陽光発電による充電で午前中に蓄電量が100%に達します(今回取り上げた10月27日も10時15分に確認した時点で蓄電量100%にあっという間に達していました)。
〇秋は夏と比べ日が落ちるのが早いため、蓄電量100%に達した以降は15時頃までは売電が続くものの、15時台途中くらいから発電量もガクッと落ちて、夕方は夏に比べ比較的早い時間から放電を開始するといった動きになりました。
〇秋はエアコンの使用がないことから、夕方以降も夏に比べると電力消費は少なく、電気料金の単価の高い22時まで(昼時間単価)余裕をもって蓄電池の放電で電気をまかなうことができ、さらに、夏と違い翌朝まで蓄電池の放電で電気をまかなうことができる日が多くを占めました。
〇夏も同様でしたが、天気予報が良い場合は、「気象連動AI機能」の判断で、買電による蓄電池への夜間充電は行われませんでした。
〇今回の実例(10月27日)では、1日の買電量が2.6kWh(※)しかないというのが、特筆すべき点です。この日だけでなく秋の晴れた日はやはり1日2kWh台程度の買電で済むということが分かりました。10月の半分の日は、1日の買電量が2kWh台のみで済みました。
(※)「蓄電池からの放電」中や「太陽光発電による充電」中であっても、蓄電池の仕様上0.1kW程度の買電はされ続けます。この日は24時間ずっと「蓄電池からの放電」か「太陽光発電」のどちらかで電力をまかない続けていた日であったものの、蓄電池の仕様上微々たる買電が積み重なって1日トータルで2.6kWhの買電となりました。
〇こういった状況を踏まえると、「秋の晴れた日」の状況では、我が家に合った十分な(買電をできる限りしないで済むようにするだけの)蓄電容量の蓄電池だということが言えます。
秋は涼しくなってエアコンを使わないので、天気が良い日は、太陽光で発電した電気で十分!電力会社からほとんど電気を買わなくて済むんだよね。
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2024.10.20追記(↓)…2024年10月に住友電工の蓄電池の「スマホモニター」サービスが始まり、「1時間毎」のデータをグラフで見られるようになりましたので、「秋の天気が良かった日」の蓄電池の動きと電力の使われ方のグラフを載せます(2024年10月12日~13日のデータです)。
参考記事:「住友電工の蓄電池の「スマホモニター」サービス開始について ~「1時間毎」データから分かること~」
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↓(10/12の状況。拡大)
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「曇りの日の蓄電池の1日の動き」、「雨の日の蓄電池の1日の動き」についても、今後実例をまとめたいと思います。
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