蓄電池の1日の動き（典型的な「夏の天気が良い日」の実例編）

前回のブログでは、１か月毎に集計した蓄電池の稼働実績（ここ３か月分）について書きましたが、今日は、夏（7月～9月）の天気が良かった日を1日選んで、その日1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」の実例を書きたいと思います。

「夏の天気が良い日」の蓄電池の1日の動きと電気の使用状況

前提

〇我が家の蓄電池の蓄電容量は12.8kWh（実効容量：11.9kWh）、太陽光パネル設置容量は6.3kWです。

（我が家の蓄電池の活躍ぶりは以前のブログ（「蓄電池設置後の感想　～蓄電池をつけてよかったと感じた点～」）をご参照ください。）

〇我が家の蓄電池の運転モード設定は、「グリーンモード」かつ「気象連動AI機能」(※)です。充電タイマー設定（買電による充電開始／停止時刻を設定）は、「３時～８時」としています。

(※)「気象連動 AI機能」とは、「蓄電池の設置場所の天気予報と、過去の発電実績、過去の消費電⼒の実績に基づき、毎⽇最適な蓄電量をAIが予測し、夜間の買電による充電電⼒量を⾃動で設定する機能」です。今回のブログでは、この「気象連動AI機能」がうまく役割を果たしているかどうかという点も見ていきたいと思います。

（運転モードについては以前のブログ「蓄電池の運転モードと各種設定」をご参照ください。）

〇以下2点、注意点となります。

・我が家の蓄電池の室内モニターで表示される履歴データは「日毎」のデータはありますが、「1時間毎」のデータはないため、自分自身で時々リアルタイムで室内モニターを見て記録しておいたデータでまとめます。ですので、大まかな動きとなります。

・室内モニター画面で一項目ずつ確認したため、「発電」、「消費」、「充電」、「放電」・・・などの各項目を確認したタイミングはそれぞれ数十秒程度ずつズレています。ですので、仮に各項目を全く同タイミングで確認できた場合の値とは多少異なっています。

実例

「夏の天気が良い日」の蓄電池の1日の典型的な動きと電気の使用状況を7月29日（土曜日）の実例で見ていきます。

概要

・実例として採用した日：7月29日（土曜日）　

・天気：晴れ（日照時間：12.9時間、最高気温：35.6℃）(※)

(※)日照時間、最高気温は、気象庁のホームページから住まいの地域のデータを確認）

・当日の太陽光発電、蓄電池の稼働状況、及び、電気の使用状況は以下のとおり（当日1日合計）。

発電	売電	買電	消費	充電	放電
34.5kWh	3.4 kWh	4.7 kWh	28.9 kWh	10.3 kWh	8.7 kWh

時系列にした1日の中での「蓄電池の動き」、「電気の使用状況」

最初に少し補足です。

・室内モニターで表示される「蓄電量」は「kWh」の数字ではなく、「割合（％）」のデータとなっています。我が家の蓄電池の実効容量は11.9kWhですので、例えば、その「10％」は約1.2kWhということになります。自分で計算して「割合（％）」を「kWh」に換算した数字も記載しました。

・以下に記した「発電」、「売電」、「買電」、「消費」、「充電」、「放電」は、当日の積算量ではなく、その瞬間の大きさ（kW）を示します。

・蓄電量が「底を突いた状態」（＝それ以上蓄電池からの放電が起きない最低限の蓄電量）は、日々チェックしたところ、蓄電量「14％」か「15％」になっている状態ということが分かりました（日々室内モニターの表示で確認した結果から把握）。

（我が家では『放電「下限」設定』を「10％」としているので、ほぼその設定と同じ水準の「14％」だとか「15％」が「底を突いた状態」になっているようです）。

・以下のカッコ（【　】）内は、特筆すべき状況です。

では、時系列で追っていきます。

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＜（参考）室内モニターの実際の画面の一例＞（夕方（17:32）の画面を例として載せます。）

夏は、夕方遅い時間まで太陽光発電してくれますが、夜もエアコンを使用するため電力使用量が多くなり、蓄電池からの放電ピッチも速くなります。

(※)「蓄電池からの放電」中であっても、蓄電池の仕様上、0.1kW～0.2kW程度の買電はされ続けます。

分かったこと

〇夏の晴れた日は発電量が多く、一方でエアコン（最大4台）を使用するので消費量も多かったです。太陽光発電による充電で遅くとも14時台までには蓄電量が100％に達し、その後は「売電」しながら夕方まで蓄電量100％を保ち、夕方以降、太陽光発電量が減ると放電を開始するといった動きになりました。

〇電気料金の単価の高い22時まで（昼時間単価）蓄電池の放電で電気をまかなえた日がほとんどでしたが、翌朝までは蓄電池の放電でまかなうことはできませんでした。夜寝ている間もエアコンを使用していることで夜中の電力消費も多かったからだと考えます。

〇こういった状況を踏まえると、「夏の晴れた日」の状況に限って言えば、我が家の場合、もう少し蓄電容量があるとなお効果的（夜中の買電を削減できる）ということが言えます。

〇夏はエアコンの使用で電気の消費量が多く、朝まで蓄電池の電力が残っていないため、ほぼ毎朝、蓄電量は底を突いた状態（実効容量の10％程度）からのスタートとなりました。天気予報が良い場合は、「気象連動AI機能」の判断で、買電による蓄電池への夜間充電は行われませんでした。

〇夏の晴れた日は朝早くから太陽光発電が開始されますが、8時までは、家庭（家電製品など）の電力として利用された以外の余った電力は、蓄電池への「充電」には使われず、「売電」されていました。「気象連動AI機能」や「（買電による夜間の）充電タイマー」の仕様は詳しくは分かりませんが、このタイマーの設定を我が家では「3時～8時」としていることに関係しているかもしれません。晴れている日は8時以降に（遅くとも14時台までに）太陽光発電によって蓄電池に100％充電できることはこれまでの実績からほぼ間違いないことが分かったので、この動きは特に問題ないと考えています。

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今回は「夏の天気が良い日」の蓄電池の1日の動きや電気の使用状況をまとめましたが、次回以降に「秋の天気が良い日」、「曇りの日」、「雨の日」の動きについてもまとめたいと思います。