以前のブログでは、「夏の天気が良い日」、「秋の天気が良い日」、「冬の天気が良い日」のそれぞれの1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」について書きましたが、今回は、春(4月)の天気が良かった日を1日選んで、その日1日の「蓄電池の動き」と「電気の使用状況」の実例を書きたいと思います。
今回のブログを読むと、春の天気が良い日の1日の蓄電池の動きが分かるワン。
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「春の天気が良い日」の蓄電池の1日の動きと電気の使用状況
前提
〇我が家の蓄電池の蓄電容量は12.8kWh(実効容量:11.9kWh)、太陽光パネル設置容量は6.3kWです。
(我が家の蓄電池の活躍ぶりは以前のブログ(「蓄電池設置後の感想 ~蓄電池をつけてよかったと感じた点~」)をご参照ください。)
〇我が家の蓄電池の運転モード設定は、「グリーンモード」かつ「気象連動AI機能」(※)です。充電タイマー設定(買電による充電開始/停止時刻を設定)は、「3時~8時」としています。
(※)「気象連動 AI機能」とは、「蓄電池の設置場所の天気予報と、過去の発電実績、過去の消費電⼒の実績に基づき、毎⽇最適な蓄電量をAIが予測し、夜間の買電による充電電⼒量を⾃動で設定する機能」です。今回のブログでは、この「気象連動AI機能」がうまく役割を果たしているかどうかという点も見ていきたいと思います。
(運転モードについては以前のブログ「蓄電池の運転モードと各種設定」をご参照ください。)
〇以下2点、注意点となります。
・我が家の蓄電池の室内モニターで表示される履歴データは「日毎」のデータはありますが、「1時間毎」のデータはないため、自分自身で時々リアルタイムで室内モニターを見て記録しておいたデータでまとめます。ですので、大まかな動きとなります。
・室内モニター画面で一項目ずつ確認したため、「発電」、「消費」、「充電」、「放電」・・・などの各項目を確認したタイミングはそれぞれ数十秒程度ずつズレています。ですので、仮に各項目を全く同タイミングで確認できた場合の値とは多少異なっています。
実例
「春の天気が良い日」の蓄電池の1日の典型的な動きと電気の使用状況を4月14日(日曜日)の実例で見ていきます。
概要
・実例として採用した日:4月14日(日曜日)
・天気:晴れ(日照時間:11.8時間、最高気温:24.6℃、最低気温:10.8℃)(※)
(※)日照時間、最高気温、最低気温は、気象庁のホームページから住まいの地域のデータを確認
・当日の太陽光発電、蓄電池の稼働状況、及び、電気の使用状況は以下のとおり(当日1日合計)。
発電 | 売電 | 買電 | 消費 | 充電 | 放電 |
35.9kWh | 12.8kWh | 2.1kWh | 21.5kWh | 10.4kWh | 11.4kWh |
時系列にした1日の中での「蓄電池の動き」、「電気の使用状況」
最初に少し補足です。
・室内モニターで表示される「蓄電量」は「kWh」の数字ではなく、「割合(%)」のデータとなっています。我が家の蓄電池の実効容量は11.9kWhですので、例えば、その「10%」は約1.2kWhということになります。自分で計算して「割合(%)」を「kWh」に換算した数字も記載しました。
・以下に記した「発電」、「売電」、「買電」、「消費」、「充電」、「放電」は、当日の積算量ではなく、その瞬間の大きさ(kW)を示します。
・以下のカッコ(【 】)内は、特筆すべき状況です。
では、時系列で追っていきます。
□前夜(22:07)の蓄電量:75%(約8.9kWh)
(消費:1.9kW、放電:1.9kW)
【この時間には75%の蓄電量がありました。この時期、暖房器具は、リビングルームの片隅にある犬のケージ脇で夜中にオイルヒーターをまだ唯一使っていました。そのためコンスタントに夜中に電気を消費しています。朝7時28分時点で蓄電量は14%になっていました。夜間の買電による蓄電池への「充電」は行われていなかったと思われます。】
↓
□朝(7:28)の蓄電量:14%(約1.7kWh)
(消費:1.1kW、発電:1.6kW、売電:0.5kW)
【この時間にはすでに太陽光発電していました。すでに「発電」の方が「消費」より多かったです。ただ、太陽光発電による蓄電池への「充電」はまだ行われておらず、余った電気は「売電」されていました。】
↓
□午前中(8:19)の蓄電量:17%(約2.0kWh)
(消費:0.7kW、発電:2.7kW、充電:2.0kW)
【8時を過ぎると、太陽光発電による蓄電池への「充電」が始まりました。】
↓
□午前中(10:20)の蓄電量:64%(約7.6kWh)
(消費:0.8kW、発電:4.6kW、充電:3.7kW)
【太陽光発電による蓄電池への「充電」が続いています。発電も4.6kWと多く、急ピッチで充電(3.7kW)されています。蓄電量は64%まで増えました。】
↓
□午前中(11:39)の蓄電量:100%(11.9kWh)
(消費:0.9kW、発電:4.5kW、売電:3.5kW)
【すでに蓄電量が100%に達していたため、太陽光発電による蓄電池への「充電」は止まり、「売電」する状態になっていました。】
↓
□夕方(17:42)の蓄電量:96%(11.4kWh)
(消費:0.8kW、発電:0.1kW、放電:0.7kW)
【この時間は発電がほぼ行われなくなったため、蓄電池からの「放電」が始まっていました。】
↓
□夜(20:52)の蓄電量:72%(約8.6kWh)
(消費:0.8kW、放電:0.7kW)
【「放電」が続いています。蓄電量はまだ72%ありました。電気料金の単価の高い22時まで(昼時間単価)は、十分もってくれる量です。】
↓
□翌朝(5:16)の蓄電量:24%(約2.9kWh)
(消費:1.0kW、放電:1.0kW)
【翌朝になっても、まだ「放電」で電気をまかなえていました。】
<(参考)室内モニターの実際の画面の一例>(午前中(8:19)の画面を例として載せます。)
春の天気が良い日は、すでに朝7時台には「消費」を上回る「発電」があり、8時過ぎには以下の写真のとおり、かなりのピッチ(2.0kW)で太陽光発電による蓄電池への「充電」が始まっていました。この日は、朝(7:28)の時点で蓄電量は14%(約1.7kWh)でしたが、午前中(11:39)に確認したところ、蓄電量はすでに100%(11.9kWh)まで到達していました。
分かったこと
〇以前のブログでご紹介したデータを持ってきて、「天気が良い日の比較」ということで「夏」、「秋」、「冬」、そして今回の「春」のデータを並べてみました。
☆天気が良い日の比較表(「夏」 vs 「秋」 vs 「冬」vs 「春」)
発電 | 売電 | 買電 | 消費 | 充電 | 放電 | |
夏 (7/29) | 34.5 kWh | 3.4 kWh | 4.7 kWh | 28.9 kWh | 10.3 kWh | 8.7 kWh |
秋(10/27) | 26.3 kWh | 13.8 kWh | 2.6 kWh | 12.8 kWh | 5.2 kWh | 7.0 kWh |
冬 (1/8) | 21.4 kWh | 4.5 kWh | 8.8 kWh | 25.6 kWh | 10.7 kWh | 13.7 kWh |
春(4/14) | 35.9kWh | 12.8kWh | 2.1kWh | 21.5kWh | 10.4kWh | 11.4kWh |
〇同じ「天気が良い日」といえども、比較表を見て分かるとおり、「発電量」、「売電量」、「買電量」、「電力消費量」は、季節によってそれぞれに違いが見られます。
○「春の天気が良い日」の特徴は、
・「発電量」は、四季の中で春が一番多いです。一日の発電量が40kWhを超えた日もありました(3月22日、4月10日)。太陽の位置も高くなり、気温もそれほど高くないので、よく発電します(※)。
(※)太陽光発電は、気温が高くなると発電効率が落ちるという性質があります。
・秋と同様、「売電量」も春は多い日が多いです。夏や冬は、太陽光発電している日中に、エアコンなどの冷房器具や暖房器具を使う機会が多くなりますが、春や秋はそれがなくなり、その分「売電」が増えると考えられます。
・「買電量」も秋と同様、春は少なくて済む日が多いです。やはり、冷房器具や暖房器具の利用頻度が少なくなるので、翌朝まで蓄電池からの「放電」で電気をまかなうことができ、蓄電量が底を突かない日も多くなります。
・「電力消費量」も現時点(4月21日)では秋ほどではないですが、春は少ない日が多いです。今後(4月下旬以降)は完全に暖房器具を使わなくなるので、今よりも消費量が減るのではないかと思っています(6月頃になると今度は冷房の登場機会があるかもしれませんが・・・)。
春になると発電量が多くなるということは有難いことだけど、暖房器具を使わなくて済むようになって「電力消費量が減った」ということが一番大きいわ。たくさんの電気を使わなくても快適に過ごせる春や秋は本当にいい季節だわ。
○朝の時点で蓄電量が底を突いていた(蓄電量10%程度)としても、「春の天気が良い日」は天気が良ければ、日中に蓄電量は100%まで到達します(冬は天気が良くても、朝の時点で仮に蓄電量が10%程度しかなかった場合は、冬は発電量が少ないので、おそらく日中に蓄電量が100%に到達するのは難しいです)。
〇「春の天気が良い日」は、日中の発電量は多く、消費量が比較的少ないため、夏や秋の天気が良い日も同様でしたが、天気予報が良い場合は、「気象連動AI機能」の判断で、『夜間の買電による蓄電池への充電』は行われませんでした。春は日中の太陽光発電による充電で十分(100%まで)蓄電できていたことを踏まえると、『夜間の買電による蓄電池への充電』についてのAI判断も妥当だと思います。